外壁塗装や屋根塗装をするのに最適な季節は、塗料が乾きやすい「春(4~5月)か秋(9~10月)」と言われています。
ここ広島でもこの時期が最も適していると言えます。
しかし、ここ数年は9月・10月に台風の襲来に見舞われることが多くなっており、なかなか秋のベストシーズンでの施行が難しくなってきています。
地域によっても気候条件は違いますが、広島では一般的に雨の日が多く湿度が高い6月頃と、氷点下近くまで気温が下がる12月~2月頃はなるべく避けた方がよさそうです。積雪が多い山間部や雨の多い地域では、外壁塗装できない条件が多いのかもしれません。
また、多くの塗料メーカーが提示している「外壁塗装に適さない気候条件」は、「湿度85%以上、気温5℃以下」とされています。
日照時間が短く湿度が高い雨の日や気温が低い冬は塗料が乾くのに時間がかかります。
塗料が固まるのが遅くなると、固まる途中に水滴がついたり、ホコリがつくリスクが高まり、きれいな仕上がりが期待できません。
また、湿度が高過ぎる日や十分に乾く前に夜露や霜が降りる時に塗装すると、「ブラッシング(白化・かぶり)」といわれる塗膜の表面が霧がかかったように白く濁り、つやがなくなってしまう現象を引き起こしてしまい、塗装後の塗膜剥離の原因になる場合もあります。
塗料は水分を飛ばしながら固まりますが、周りの水分が多い湿度が高めの状態だと、塗料が冷やされ、固まりにくくなり、結露を起こしてしまいます。
ブラッシングは、湿度が高いときに塗膜から急激に溶剤が蒸発し、その気化熱によって塗膜の表面温度が下がり、空気中の水分が塗装面で凝結してしまうことで起こります。
このような条件から、できるだけ雨の多い時期や寒い時期を避けて外壁塗装することをお勧めするのは、せっかくの塗装を長持ちさせる上ではとっても重要なことだと言えます。
また、真夏の気温の高すぎる真夏だと、日中は気温が30度以上になり、屋根塗装の際に靴の裏が溶けたり、塗装職人が体調不良を起こすなどの心配もあります。
ただし、決して最適なシーズンでなくても、依頼主の事情を汲み取って、できるだけ良い状態で施工できるように配慮するのも、プロの業者の腕とプライドの見せどころ。
乾きにくい時期なら一日の中の短い日照時間の間に日数をかけてでも施工したり、夏場なら午前中の涼しい時間帯のうちに職人の人数を増やして時間を短縮して施工するなど、気候条件に合わせてできるだけ良い状態で施工できるスケジュールに調整します。
ベストシーズンには外壁塗装の施工依頼が集中することもあり、2~3ヵ月前から予約で埋まってしまうこともありますので、できるだけ早めに現地調査とお見積りをご依頼いただき、いつごろ施工するのがいいか、ご相談いただくことをお勧めします。